模擬送電線実習装置
模擬送電線実習装置

Transmission System Simulator For Training

模擬送電線実習装置

模擬送電線実習装置Transmission System Simulator
For Training

教育訓練の充実、教育用送電線模擬シュミレーション装置

本装置は、図1.に示すように、一次変電所から配電までの電力系統の流れをLED表示灯を使って分かりやすく学習できるように造られています。
図1.の赤色○で示す要所に事故点(F1~5)が設けられており、事故が発生した時の各系統保護の流れをシステム的に学習できます。
図1.に示す、実機の保護継電器を単体で動作させて、過電流の大きさと動作時間の関係を体感実習できます。

外観図

図1.模擬送電線実習装置の正面図

模擬送電線実習装置の構成

図1.に示す模擬送電線実習装置は図2.で示すように、基本6区分構成よりなります。これらの基本構成は、高専、工業高等の電気科において、送変電工学実習内容が行える、システム構成としています。特に、故障要因を配置して、その要因に対応する各種系統変化を表現しているため、体験的学習が可能です。尚、この装置とは別に、学校が希望する各種模擬装置も提供することが出来ます。

図2.模擬送電線実習装置の構成

学習内容

母線保護方式の仕組み学習



図3.母線模擬装置
  • ・電力会社は安定した電力を供給するために、事故発生時の停電範囲の縮減、短時間復旧等を実現するために系統の重複保護を行っています。
  • ・この母線模擬装置では、事故の種類(雷事故・地絡事故)によって事故が発生した時の復旧の流れの違いを学習します。
  • ・遮断器と断路器はその使用目的から、操作する手順が決められているので、その手順を学習します。

学習要点

  1. 1.断路器と遮断器の操作手順(インターロック)の習得。
  2. 2.事故発生の復旧の模擬。
    • ・雷事故発生 → 再送電(再閉路) → 成功
    • ・地絡事故発生 → 再送電(再閉路) → 失敗

操作手順

  1. 1.送電
    1. 1)主回路電源:「入」 制御電源:「入」
    2. 2)断路器89R1:「入」 → 断路器89R2:「入」
    3. 3)遮断器52R1:「入」 → 一次変電所電圧確認
    4. 4)遮断器52R2:「入」 → 送電開始
      ・ 操作手順が違うと、断路器・遮断器は動作しないようにインターロックがかけられているので、 故意電力会社は事故に操作手順を変えて断路器・遮断器が動作しないことを確認できる。
  2. 2.雷事故
    1. 1)送電状態
    2. 2)落雷SW:「入」
    3. 3)遮断器52R2:「自動切」
    4. 4)再閉路時間:「3秒」待機
      ・ 雷事故の場合の事故電流はアークによるもので、この現象は無電圧にすると数秒で消滅するので、発生後に遮断器を一度「入り」にします。これを「再閉路」と言います。
    5. 5)遮断器52R2:「自動入」 → 送電再開
  3. 3.地絡事故
    1. 1)送電状態
    2. 2)事故点F1 SW:「入」
    3. 3)遮断器52R2:「自動切」
    4. 4)再閉路時間:「3秒」待機
    5. 5)遮断器52R2:「自動入」 → 再閉路失敗
    6. 6)遮断器52R2:「自動切」

送電線保護の仕組み学習



図4.送電線模擬装置
  • ・発電所で作られた電気は、変電所を経て各工場や家庭に送られていますが、この距離(こう長)は数10km~数100kmにもなります。
  • ・送電線路は、抵抗・インダクタンス・静電容量等を持っています。線路定数というが、送電線の距離(こう長)が50km以上になると、この線路定数を無視できなくなります。
  • ・この送電線模擬装置では、線路定数の一般的な等価回路であるT型とπ型等価回路で、送電線の距離によって電圧と電流がどのように影響を受けるか、波形をモニターしながら学習します。
  • ・また、地絡事故に対する系統保護を停電範囲の縮減を目的とした送電方式のひとつである、2回線送電の線路切替の流れを学習します。

学習要点

  1. 1.送電路のこう長変化による線路定数の変化を学習。
    ・こう長25km、50km、100kmの電圧・電流波形をモニターする。
  2. 2.事故発生時の復旧の模擬
    ・事故発生 → 再送電(再閉路) → 失敗 → 回路切替

操作手順

  1. 1.こう長変化
    1. 1)シンクロスコープの1chで母線模擬装置のモニター端子の母線電圧(または、母線電流)を測定する。
    2. 2)シンクロスコープの2chで本送電線模擬装置のモニター端子の受電電圧(または、受電電流)を測定する。
    3. 3)1号線の線路定数等価回路切替SWをT形(または、π形)にする。
    4. 4)遮断器52F1:「入」
    5. 5)遮断器52R1:「入」
    6. 6)受電端電圧メータ確認
    7. 7)こう長切替SWを0km → 25km → 50km → 100kmと切替てその時の波形の違い(位相の変化)を観測する。
  2. 2.事故発生時の回路切替
    1. 1)1号線送電状態
    2. 2)事故点F2SW:「入」
    3. 3)遮断器52R1:「自動切」
    4. 4)遮断器52F1:「自動切」
    5. 5)再閉路時間「3秒」待機
    6. 6)遮断器52F1:「自動入」 → 再閉路失敗
    7. 7)遮断器52F1:「自動切」
    8. 8)回路切替時間「3秒」待機
    9. 9)遮断器52F2:「自動入」
    10. 10)遮断器52R2:「自動入」 → 送電再開

変圧器保護の仕組みの学習



図5.変電所模擬装置
  • ・変圧器の保護方式には、内部事故を確実に検出できる作動継電器方式が用いられています。
  • ・この継電器を使用する場合、比較する変圧器の一次側と二次側の電流の位相角と大きさが等しくなければなりません。(正常時)
  • ・変電所の変圧器の結線は、Y-Δなので一次側と二次側で電流の位相角と大きさが違います。そのため、位相角を合わせる変流器と大きさを合わせる補償変流器等が、複雑に接続されています。
  • ・この学習は大変複雑で、電力会社の教育実習でおこなわれる内容のものです。
  • ・この変電所模擬装置では、差動継電器の動作についての学習ではなく、変電所内で発生した事故の手動による復旧作業で再度インターロックを学習します。

学習要点

  1. 1.断路器と遮断器の操作手順(インターロック)の習得。
  2. 2.事故発生時の手動による復旧を学習。
    • ・事故発生 → 系統遮断(自動切)
    • ・手動操作:断路器開 → 事故点復旧 → 断路器閉 → 遮断器開 → 送電再開

操作手順

  1. 1.受電・送電
    1. 1)受電側電圧確認
    2. 2)断路器89F1:「入」 → 断路器89R1:「入」
    3. 3)遮断器52F1:「入」 → 変圧器二次側電圧確認
    4. 4)遮断器52R1:「入」 → 配電系統へ送電開始
      ・ 操作手順が異なると、断路器・遮断器は動作しないようにインターロックがかけられているので、 故意に操作手順を変えても断路器・遮断器が動作しないことを確認できる。
  2. 2.地絡事故
    1. 1)送電状態
    2. 2)事故点F3 SW:「入」
    3. 3)遮断器52R1:「自動切」
    4. 4)遮断器52F1:「自動切」
    5. 5)再閉路時間「3秒」待機
    6. 6)遮断器52F1:「自動入」 → 再閉路失敗
    7. 7)遮断器52F1:「自動切」
    8. 8)断路器89R1:「切」
    9. 9)断路器89F1:「切」
    10. 10)事故点F3復旧
    11. 11)断路器89F1:「入」
    12. 12)断路器89R1:「入」
    13. 13)遮断器52F1:「入」 → 変圧器二次側電圧確認
    14. 14)遮断器52R1:「入」 → 送電再開

フィーダ保護の仕組み学習



図6.配電模擬装置
  • ・配電系統には、一般の住宅や商店の小口需要家への配電と工場の大口需要家(特高需要家)への配電があります。
  • ・一般の住宅や商店の負荷(電流)はほぼ抵抗負荷分(エアコンの力率で95%程度ある)で工場は、モーターなどの動力源を動かすのでL負荷分もあり、力率は一般的に85%程度です。
  • ・工場が長く稼働すると力率が悪くなり、無効電力が増えて、発電所・変電所には無駄な負荷となります。 この悪くなった力率を改善するために、スタティックコンデンサなどの調相器を系統に投入します。
  • ・この配電模擬装置では、住宅や商店の小口需要家(抵抗負荷)が電力を消費した場合と工場の大口需要家(抵抗負荷+L負荷)が電力を消費した場合とで、電圧と電流の位相がどう変わるか(力率の変化)を、各装置に設けてあるモニター端子を使ってシンクロスコープで波形の観測をします。さらに、この悪くなった力率をスタティックコンデンサを入れると、どう改善されるかを学習します。 また、配電系統では地絡事故や過電流事故(短絡事故)が多く発生します。配電系統は非接地送電なので、地絡事故が発生しても小さい電流しか流れないので、その検出には小さい電流で動作する、地絡継電器が使われ、一方短絡事故は大きな電流が流れるので過電流継電器が使われます。この動作特性の違いを実機の継電器を使って学習します。

学習要点

  1. 1.需要家の違いによる力率(無効電力)の変化を学習。
  2. 2.スタティックコンデンサ(調相器)の投入による力率(無効電力)の改善学習。
  3. 3.非接地送電に於ける、地絡事故と過電流事故(短絡事故)を実機の継電器を使って学習。
  4. 4.実機の継電器を単体で動作させて、過電流の大きさと動作時間の関係を学習する。

操作手順

  1. 1.力率
    1. 1)遮断器52F1:「入」
    2. 2)各装置の力率計確認(モニター端子で波形観測)
    3. 3)小口需要家SW:「入」
    4. 4)各装置の力率計確認(モニター端子で波形観測)
    5. 5)大口需要家SW:「入」
    6. 6)各装置の力率計確認(モニター端子で波形観測)
    7. 7)遮断器52C:「入」
    8. 8)負荷断路器VCS1:「入」
    9. 9)各装置の力率計確認(モニター端子で波形観測)
    10. 10)負荷断路器VCS2:「入」
    11. 11)各装置の力率計確認(モニター端子で波形観測)
  2. 2.地絡事故
    1. 1)継電器試験選択SWを系統模擬にする
    2. 2)遮断器52F1:「入」
    3. 3)事故点F5 SW:「入」
    4. 4)地絡継電器:「動作」
    5. 5)遮断器52F1:「自動切」
    6. 6)事故点F4復旧
  3. 3.過電流事故(短絡事故)
    1. 1)遮断器52F1:「入」
    2. 2)事故点F4 SW:「入」
    3. 3)過電流継電器:「動作」
    4. 4)遮断器52F1:「自動切」
    5. 5)事故点F4復旧
  4. 4.地絡継電器(過電流継電器)単体試験
    1. 1)継電器試験選択SWを単体試験にする
    2. 2)電流調整切替SWを0.1Aにする
    3. 3)単体試験スタートSW:「入」
    4. 4)継電器動作ランプ(G)点灯までの時間測定
    5. 5)以降電流切替SWを0.2A → 0.5A → 0.8Aとして継電器動作ランプ(G)点灯までの時間を 測定する。

  • ※改良等の為、予告なく仕様の変更をする事がありますので予めご了承願います。
  • ※ご使用の際は、取扱説明書をよくお読みの上正しくお使い下さい。
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